みなさんこんにちは、ダメリーマンのアベです。
今更ではありますが、ラスト・オブ・アス2をクリア致しました。
ラスアス2は世界中で賛否両論を生んだ作品たして話題になりました。ちなみに僕は前作をプレイしていて、前作の大ファンです。
そんな前作の大ファンの僕が、ラスアス2をクリアまでプレイした感想とポリコレ問題についてネタバレ全開で書いていこうと思います。
1.誰も救われない酷すぎる矛盾だらけのストーリー
世間では賛否両論のシナリオですが、僕的には酷すぎるシナリオだと思いました。
この作品の題材というか、お題目は復讐と贖罪だそうです。そこを踏まえてこの後の感想を読んでくださいませ。
ジョエルとエリーは過去に色々あり(エリーの為に病院でファイアフライ皆殺しをした事がバレた)、ギスギスしながらも街で穏やかに暮らしていました。
ギクシャクした所はあっても、本当の親子のようにお互いを大事に想っていたジョエルとエリーですが、本編から5年後のラスアス2の序盤で前作主人公であるジョエルが死にます。
僕みたいな前作ファンは、またジョエルとエリーが活躍して荒廃した世界で一悶着ありながらも絆を深めながら生きて行くような物語を見たかったんです。
しかし蓋を開けてみるとジョエルはアビーとかいうメスゴリラに足を吹き飛ばされた挙げ句、エリーの目の前で無残にも撲殺されました。
そう、アビーは父の敵であり、命の恩人であるジョエルを無残にも殺すのです。
物語の展開的に、前作主人公のジョエルだとは思えないぐらいの間抜けな最後でした。さらにトミーも一緒でしたからね、呆気なさすぎる最後に呆然としてしまいました。
前作の警戒心の高さはどうしてしまったんでしょうか?ジョエルも老いてしまったということかも知れませんが、いまいち納得のできる死に方ではありませんでした。
何かストーリーの都合上無理やり殺された感が半端じゃなかったです。取ってつけたような違和感がありました。
さて、そこで復讐を果たしたアビーと、復讐を誓ったエリーの対比のストーリーが交互に展開されていくわけです。
このゲームのテーマ的に、アビーは贖罪の道を進み、エリーは復讐の道を進んでいきます。
先に結論から申しますが、贖罪にもなってないし、復讐すら果たしてません。
全てが宙ぶらりんで、中途半端なシナリオでした。
では何故中途半端なシナリオになってしまったのか?それには理由があります。それは...
登場人物に全く感情移入が出来ないんです。
前作はジョエルとエリーは勿論のこと、味方キャラや敵キャラにも一貫して目的があり、魅力がありました。
しかし今作は、アビーを始めたとしたサブキャラにも全く魅力がないし、感情移入が出来ません。
アビーの行動と言うと、未練たらたらな元カレとよりを戻そうとして不倫セッ○スはするわ、妊娠中の妻を残して駆け落ちしようとするわ、組織を裏切って仲間を殺しまくるわで意味が分かりません。
アビーの元カレであるオーウェンも中々のクズで、性格は良いんですが、女関係は最悪です。妻のメルがとても不憫でした。
ラスアス2の登場人物は、基本的思考が理解できないキャラが殆どです。
特にアビーサイドのキャラはアビーも含めてゴミばかりです。
先程も触れましたが、アビーは男の為に組織を抜け出して元仲間を殺しまくります。
対して思い入れの無い仲間だったとは、余りにも意味のわからない展開でした。
しかも、それは敵組織(セラファイト)の子供二人の為でもありました。
命を助けられたから、アビーもその子供2人を命がけで助けようとしたわけですね。
でもアビーさん、今まで散々セラファイトの子供も親も殺してましたよね?
もうね、アビーが心変わりした意味が全く分からないんです。
しかもアビーさん、自分の命も顧みず負傷したセラファイトの子供を助ける為に超危険な場所に1人で行ったり、敵対組織の島に乗り込んだりします。
僕にはそこまでする理由が全く分かりませんでした。理解不能です。
まぁ多分贖罪の物語として描きたかったんでしょうが、全く何の贖罪にもなって無いですし、何なら子供兄弟の姉も死にます。
子供を助ける為に多くの敵を殺しまくるアビーですが、みなさんは気づきましたでしょうか?
アビーがしている事は前作のジョエルと全く同じなんです。
これだけ聞くと何か面白そうかもしれませんが、全く違います。
意味の分からないポッと出の少年(女)をいきなり取り憑かれたように救おうとするんです。
そこには二人の思い出も、一緒に過ごした日々も一切ありません。
本当にさっき合ったばかりの敵対組織から抜け出してきたガキ2人組なんです。
ジョエルとの対比を描きたかったのかもしれませんが、余りにも浅いです。
ジョエルとエリーはラストオブアス1というシナリオを通して確かな絆が描かれていました。
しかしアビーとレブの間にはそういった思い入れも全く無く、プレイヤーは完全に置いてけぼりをくらいます。
俺なんの為にアビーなんてメスゴリラをこんなに長時間操作しているんだろう?
と僕はプレイ中に自問自答を繰り返していました。
これが贖罪?嘘だろ?と鼻で笑うレベルのお粗末さです。
さて、エリーもアビーへの復讐の為、第三勢力(wlf)を殺しまくります。
wlfの兵士にも名前が全員分設定されていて、お互いを名前で呼び合っていたりします。
アビーサイドでwlfのモブ兵士達の側面も見ることができます。
エリーはアビーの仲間達を殺しまくるわけですね。
復讐の為にアビーの仲間も見殺しにする。うん、それは分かります。許せないですからね。
アビーもその仲間達も大事な父を殺した敵なわけですから、当然の事です。
しかし、最後の結末がいただけません。
エリーは結局アビーを殺さずに許したのです。
ディレクターのニール氏曰く、許すことを最後のテーマにしたらしいんですが、エリーがアビーを許す理由が全く分かりませんでした。
ニール氏的には、アビーの過去と今を操作キャラとして追体験して感情移入させようとしていたみたいですが、全く感情移入できるシナリオではありませんでした。
多くの前作ファンは、さっさつアビーを殺せ!としか思わなかったでしょう。僕もその一人です。
散々モブ兵士も殺してきたし、アビーの仲間も殺してきました。何なら妊婦も殺めてます。
そこまでして来たのに最後はエリーはアビーを許すわけなんですね。
今までの話は何だったの?となります。
エリーが、アビーにジョエルとエリーの関係を重ねたのか何なのか分かりませんが、唐突過ぎます。
全てが投げっぱなしの何も解決していない胸糞の悪い後味のみが残るシナリオでした。
クリア後は、後味の悪い映画を見終わったような気分でした。
全てが中途半端で終わり、エリーもディーナに見捨てられ、本当になんの救いもないゴミシナリオでした。
アビーはもう戦えないとか意味の分からない事を最後に言っていましたが、アビーが散々殺してきた人間がいるのでそういう訳にもいかないでしょう。
復讐の連鎖は終わらないわけです。都合が良すぎませんかアビーさん?
そして最後は指を2本喪失したエリーがジョエルから貰ってギターを弾けずに終わります。
しかもそれをプレイヤーに操作させます。
中々の悪趣味ですね。
まぁディレクターのニール氏がこの作品を通して言いたい事は何となく分かるんですよ。
でもですよ
それラストオブアス2でやる必要ある?
という疑問しか浮かびませんでした。
僕は、前作キャラであるジョエルとエリーのその周りの物語を望んでいました。
しかしゲームを実際にプレイして見ると、ジョエルを無残に殺したアビーとかいうメスゴリラを延々と操作させられるわけです。
アビーに感情移入しろ?無理です。シナリオもキャラも酷すぎます。
結局、エリーとアビーの個人の強い感情による強烈なエゴとエゴのぶつかり合いをして大惨事を引き起こしただけでした。
というわけで、ラストオブアス2のシナリオは僕の望んでいたものと全く違う意味の分からない矛盾だらけのストーリーでした。
これは映画ではなくゲームです。プレイヤーの判断で結末を変えたり出来たら良かったと思います。
例えば最後だけでもアビーを殺すか許すかの選択肢が設けられていればこの作品の評価も少しは変わったのではないかと。
とにかくストーリーやキャラに共感出来ないので、プレイヤーに選択の幅を広げて欲しかったです。これゲームでしょ?
2.行き過ぎたポリコレ・性的マイノリティへの配慮
アメリカではポリコレが凄まじいことになっています。ポリコレを超簡単に説明すると、公正・中立です。
要は、女が守られるなんておかしい!男が何でいつも強いんだ!女も強くあるべきだ!
とか、登場人物みんな美人で巨乳なんておかしい!ブスで貧乳でゴツい女も沢山いるはずだ!
とかそんな主張がアメリカでは頻発してるわけなんですね。
そういった人たちの声はとても大きく、すぐ人権問題とかそういうのを掲げて物凄い勢いで攻撃しています。
その結果、昨今のアメリカのゲームや映画では強くてゴツくてブスな女主人公が活躍しているわけなんです。
制作側も揉めたくないし、ポリコレに配慮する流れになっています。
その煽りをモロに受けた作品が、ラスアス2というわけです。
また、この作品はLGBT(性的マイノリティ)に大変配慮しています。
LGBTを超簡単に説明すると、同性愛やトランスジェンダー(性同一性障害)の事です。
海外ではこのLGBT問題が活発に騒がれています。色んな性的マイノリティを認めろ!差別するな!!という主張なわけです。
お察しの通り、ラスアス2もLGBTの煽りをモロに受けており、性的マイノリティのオンパレードです。
いや、周りのサブキャラクター達がそういった趣向であれば良いんですが、そのLGBTやポリコレ要素をエリーとアビーがモロに受けてます。
アビーは元男と思われるぐらいゴツくてブスでゴリラだし、エリーはレズです。
ディーナ母と父として子育てしているシーンは正直ちょっとゾッとしました。お前らそもそもジェシーの死について大して悲しんで無かっただろと。
数々の命を犠牲にして助けたレブという少年(少女)もトランスジェンダーでした。
というわけで、主要キャラはみんなマイノリティな趣向を持ってます。
性的マイノリティ、ポリコレを主張する海外の主張は分からないでもないんです。
あくまで人権の主張だったり、差別の撤廃を主張してるわけですから。
でもですよ?それラスアス2でやる必要ある?
というのが僕というプレイヤーの素直な感想です。
一般的ではない価値観をメインキャラクター達が延々と織りなしていくストーリーを見せられて感情移入できると思いますか?
僕は無理でした。
残念ながら感情移入することは出来ませんでした。
なぜなら、これラスアス2で必要な要素じゃないだろとずっと思っていたからです。
ゲームでそう言うのを全面的に表現されるのは萎えます。
えっ、これエンタメ代表である大作ゲームだよね?と素直に疑問でした。
ラスアス1のファンの僕はとてもがっかりした内容になってしまいました。
3.グラフィック・ゲーム性は神
ここまで酷評でしたが、ラスアス2はグラフィックとゲーム性は超面白かったです。グラフィックは言わずもがな、現代ゲームの最高峰と言えるレベルです。
人物の描写も細かい表情まで完璧に描写されており、背景も超綺麗です。
何も言うことが無いレベルで完璧なグラフィックだと思います、質感もスゴイです。
ゲーム部分もとても面白かったです。
ラスアス1を正当進化させたようなシステムで、ステルスしてもよし、ドンパチしても良しという戦闘システムは相変わらずとても楽しかったです。
ゲームシステムも素晴らしく、とても細かく難易度設定やゲームの設定についてイジる事が出来、プレイヤーがノビノビとゲームを楽しむ事ができます。
ラスアス2という世界観を十二分に楽しめるようなきめ細やかなクリエイター達の気遣いを感じました。
自由度が高い戦闘を純粋に楽しむ事ができました。
対感染者と対人間のバランスもよく、ホラー要素も程よく入っていてゲーム部分はとても楽しくプレイする事ができました。
ゲーム部分は本当に良く出来てるのに、本当にもったいないなぁと思いました。
4.魅力が全く無いキャラ達
上記で触れてきましたが、様々な要因から登場キャラに魅力が全く無いんですよね、このゲーム。前作の超人気キャラであるジョエルが早々に退場してしまい、出てくる登場人物はほぼ全て新作キャラです。
新作キャラということを叩いているのではなく、新作キャラに魅力が全くないのがダメなんです。
登場人物の殆どが何をしたいのか全く分からないんです。主義も主張もなく、一貫性もありません。
フラフラと場面転換が激しく、切り貼りしたようなシナリオである為、感情移入が全く出来ません。
さらに追い打ちをかけるように、主要キャラは女キャラばかりなのに、可愛いキャラが皆無です。
アビーを始め、本当にビジュアルがキツいです。
ポリコレの煽りを受けたキャラが蔓延っているこのゲームでは仕方のない事かもしれませんが、日本のゲームになれてる僕は受け入れられなかったです。
というか、他の海外ゲームに比べても特別やばくね?と感じました。
性格的にも、外見的にも僕はラスアス2のキャラを受け入れられませんでした。